近年、TikTok(ティックトック)を活用したマーケティングを行う企業さまが増えてきています。
TikTokでのアカウント運用やプロモーション施策を行うことのメリットは、潜在顧客に直接アプローチすることができる点にあります。
その上で、どの数値を見たらユーザーの反応について理解・分析することができるのか把握できていない企業さまも多いのではないでしょうか。
実は、このユーザーからの反応をみる指標として「いいね」と「保存」が重要になってくるのです!
この記事で分かること |
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TikTok「いいね機能」と「保存機能」とは
まずTikTokでは、ユーザーは流れてきた動画に対して「いいね・コメント・保存・シェア」をすることができます。
実際に、以下の画像の赤枠内の機能を活用して、ユーザーは動画に対して反応をすることができます。
本記事で焦点をあてる「いいね」は1番上のボタン、「保存」は上から3番目のボタンになります。
これらの中でも「いいね・保存」した動画は、以下のように自動でプロフィール欄にたまっていきます。
そのため、オススメに流れてきた1回きりの視聴だけでなく2度3度繰り返し見ることができるのです。
さらに「保存」した動画はファッション・グルメ・コスメなどと好きなカテゴリを自分なりに作成し、コレクションしていくことができます。
このように、いいねや保存は気軽に押すことができ且つ後から繰り返し見ることができるので、多くのユーザーがこれらの機能を盛んに活用しているのです。
TikTok の「いいね」と「保存」の違いってなに?
これまで、いいねと保存それぞれの機能面についてユーザー視点から解説してきました。
ここからは、ビジネスでTikTokを活用する上で知っておくと便利な「いいねと保存」の違いについて、運用者視点から解説していきます!
「いいね」と「保存」の違い
TikTokでは、ただバズらせることが可能なだけでなく、クリエイティブの工夫によってユーザーの感情を動かすことが出来ます。
実はこの「感情の深さ」に「いいね」と「保存」の違いが大きく現れるのです。
この「感情の深さ」について、以下の画像用いて1段階ずつ分かりやすく解説いたします!
「いいね」認知➨興味
まず、ユーザーは動画の中の対象商材を認知した後、対象商材に対して興味関心が湧きます。
ここで、クリエイティブや対象商材に感情を刺激され「可愛い」「面白い」と心が動かされることで、ユーザーはいいねボタンを押すのです。
ただ、「いいね」と「保存」の役割に区別をつけず、「いいね」のみ押すユーザーもいます。
これらのユーザーは、下で説明する「保存」と同じフローを踏むことになります!
「保存」認知➨興味➨理解➨購入
続いて、ユーザーが「保存」ボタンを押すまでのフローを解説いたします。
ユーザーは対象商材を認知し、興味関心を持った後、「対象商材についてもっと知りたい」「他と比較してどんな特徴があるのか」などと理解しようとします。
ここでは、ユーザーが対象商材に関する疑問や感想をコメント欄で投げかけるといった行動をとるので、クリエイターとユーザー間のコミュニケーションが生まれます。
そして、この段階で「他の対象商材と比較検討したい」「有益な情報のため、後で見返したい」と思う場合は、保存ボタンを押すといった行動がみられます。
これらのフローの後、ユーザーは購入に移っていくのです。
まとめると、いいねは「心は動かされるが、記憶・購買に繋がりにくい」一方で、保存は「保存欄での比較検討・購買に繋がりやすい」といった傾向があると分かります。
実際のユーザーの声
実際に、ユーザー男女34名に「どのような時にいいねと保存を押すのか」ヒアリングをした結果をご紹介いたします。
まず、全体の約60%のユーザーが「いいねと保存の役割を分けて、両方押す」タイプである一方、約40%のユーザーが「保存を使わずいいねのみ押す」タイプでした。
この「いいねと保存の役割を分けて、両方押す」タイプのユーザーに、「どのように使い分けているのか」をヒアリングした結果が以下の回答が顕著にみられました。
- 「可愛い、いいね」と思ったとき
- 「行きたい」と思ったとき
- 単純に面白かったとき
- 後で見返したいとき
- 実際に購入しようと思ったとき
- 有益な情報だったとき
上記結果から、いいねは一瞬の感情の揺れ動きから押されるものであり、「心は動かされるが、記憶・購買に繋がりにくい」といった特徴があることが分かります。
一方で、保存は一回きりではなくしっかりと自分の記憶の中に入れておきたいという感情のもと押されるものであり、「比較検討・購買に繋がりやすい」といった特徴があることが分かります。
つまり、保存の数値を潜在購買ユーザー数と置き換えて考えることができるのです!
まとめ
いかがでしたか?
本記事では、TikTokにおける「いいね」と「保存」の違いについて、ユーザーの感情・行動フローを用いて分かりやすく解説してきました。
今回のポイントをまとめると以下のようになります。
- 「いいね」と「保存」をした動画は両方ともプロフィール欄から見返すことができる
- 「いいね」と「保存」の違いは「感情の深さ」にある
- 「保存」はユーザーの購買行動に繋がりやすく、「保存」の数=潜在購買ユーザー層の数となる
皆さんも是非、「いいね」と「保存」の違いについて理解を深め、ビジネスに活用してみてください!